そのままどれぐらいの時間がたったのかわかりませんが、
ふと顔をあげると周りには女子高生たちが乗り込んできており、
いつのまにか包囲されていることに気付きました。
そういえばすっかり忘れていましたが、私が乗って
いた路線沿いには女子校があるため、
多くの女子高生たちが乗り込んでくるのです。
まずい…。
私は内心焦りました。
なにせ朝っぱらからゲームソフト片手ににやにやしている男なんて
変質者以外の何者でもありません。
うっかり警察にでも通報されたらたまりません。
どうしよう…と考えつつも、
落ち着こうと深呼吸をしてみたりするのですが、
効果はあまりなく心拍数は上昇する一方です。
平静を装えばいのですが、ゲームを手にした喜びも相まって、
逆にドキドキは増すばかり。
様々なドキドキに心拍数が最高潮に達したであろうその時です。
近くにいた女子高生から悲鳴があがりました。
何が起きたのか、と声のするほうを向くと…
「血!!」と叫びながらこちらを指さす女子高生。
驚き、というよりも焦りが先行して
うろたえる私の手に生暖かい感触。
私の鼻からは血が流れ出し、
ソフトのパッケージを染めていました。
恥ずかしさのあまりさらに血圧は上昇。
血の勢いは止まることなく、溢れ続けました。
次の駅で降りて事なきを得たものの、
あの時間、あの路線には二度と乗りたくないと心底思いました。
大変な思いをしたAさん。
たかが鼻血とはいえあなどれませんね。
みなさんもAさんのような思いをしないように気をつけてください。
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